こんにちは。脱マキシマリスト・コピーライターのゆきたかです。
ミニマリストがいま、アツいですよね。いや、乗り遅れてるかもですが汗。
なんでこんなにミニマリストが流行っているの?とふと思ったり。
(実践者は多くないかもしれませんが、言葉は一般に知られてますよね)
それって、日本がマキシマリストな国だからじゃないかと思うんですよね。
会社で出世して、いい車買って、いい家住んでなどなど。
そういったものが成功例で“勝ち組”なんて言葉があるくらいですから。
アメリカでいう“アメリカンドリーム”的なやつですね。
それゆえに、それが世界の常識みたいに思いますが、
(少なくとも、ぼくは思っていましたが)
案外そんなこともないようで。
ミニマリストな国とマキシマリストな国を調べてみました。
物事を考えるのに“国”という単位は大きいです。
が、ある程度共通の文化や教育は国に依存すると思うので、今回は国で。
ひとつ、他の視点を入れると、自分を見直すきっかけになります。
ミニマリストの国の方だけ読んでいただいてもいいと思います。
※資料を参考にしている箇所と、自分の推察が混ざっているので、あくまで個人ブログの記事としてお楽しみ下さい。
マキシマリストな国たち
上にも書きましたが、マキシマリストな国の代表はアメリカ、日本、中国だと思います。
それぞれの国のミニマリズムへの考えを考察します。
日本
まずは日本ですが、基本はマキシマリストな国民だと思います。
会社で出世してorいい給料をもらって、いい家買って、いい車に乗って、イケメンor美女と付き合う。
その方が、そうじゃないより明らかにいいと思う人が大半だと思います。
ぼくもそうですし。
一方で、買い物の仕方やお金の使い方などの教育みたいなのは全くないと。
その他、マキシマリストになりがちな理由を考えました。
エンタメ大国
第一にエンタメ大国だから。
これだけ、商業施設、アミューズメント施設、イベント、映像・漫画などのコンテンツが集まっている国は、そうそうないと思います。
面白いことが多いから、消費傾向になるということ。
素晴らしくもあり、課題あり、表裏一体ですね。
サービス過多
過度な包装や、フードロスの多さ(品切れが許されない)など。
それらは、行き過ぎたサービスが原因です。
そして、私たちはそんなサービスを期待している。
だから、いざそのサービスを享受できなくなるとイライラするのも我々。
求めなければ、減って行くということです。
贈り物文化
マーケティング戦略だと思いますが、贈り合う習慣が多い。
お中元とか、お歳暮とか何が何だか分からなくなるくらいありますよね。
家庭でも、クリスマスなど外来種のイベントも、そういうのは柔軟に積極的に取り入れますよね。
おかげで、子供の時ワクワクできたからいいんですけど。
バブルの名残
確かに素晴らしい時期だったのだと思いますが…。
うまくいっていた人たちは自分の成功談をもとに話すものです。
だから、バブル世代の人はその名残を惜しみがちなのは当たり前。
実際それでうまくいっていたわけですから、それでいいんです。
上を目指し続けるからこそ見える景色もありますので。
自国民が多く、内向きで産業がうまくいく
日本は、人口が多い上に、消費が旺盛な国です。
そのため、ものを売るときに内向き(日本国内)で考えればいい。
だから、国内でのマーケティングもガンガンなされるし、さらに消費を刺激する。
輸出も多いけど、基本は国内が一番重要なマーケットですよね。
産業の発展には素晴らしい環境とも言えます。
買い物でストレスを発散する
よく聞くフレーズなので、なんとなく多くの方が共感できる言葉と思います。
僕も、なんかわかるし。
その時点で、けっこう毒されてますよね。
これは、仕事が忙しすぎてそれくらいしかはけ口がないと参考資料で推察されてました。
アメリカ
“ミニマリスト”という言葉が流行り出したのは、アメリカからだと思われます。
つまり、そういう言葉がはやるということは、マキシマリストの国ということ。
みんなミニマリストなら「普通のことでしょ?」となるわけで。
消費に対しては、基本的に日本に近い考えです。
というか、日本がアメリカに影響されたんだと思いますが。
アメリカンドリームのイメージ
日本のバブルに近いものを感じますね。
「minimalism」の著者ジョシュア・フィールズ・ミルバーンがまさにそれ。
年収数千万を20代で実現した“アメリカンドリームの体現者”です。
彼が人気なのは、アメリカンドリームを捨ててミニマリストになったからだと思います。
“成功者像”が存在しているということです。
家が大きい(大都市以外)
少し古い&郊外の話かもしれませんが家が大きい。
ホームアローンに出てきたような家が並ぶわけです。
犯人と追いかけっこできるなんて、すごい広さですよね笑
そのぶん、倉庫も大きいから荷物の把握も難しくなります。
ただし、僕が滞在したことあるNYの家はこの限りではありません。
ホームステイしてた黒人のおばさんが綺麗にしていたこともありますが。
家も、NY地震が来ないので多分築50年越している家を綺麗に使ってました。
ベトナム(と中国)
東京では、本当に大量の荷物を持った中国人が移動しています。
また、ベトナムは個人的に縁のある国ですが、消費動向は中国に近さを感じます。
(僕は日本にいる中国人しか知りませんので、彼らについて)
お土産文化
日本にもありますが、その比ではないですよね。
中国は知りませんが、ベトナムは家族親族やらが近くにたくさん住んでいます。
だから、その人たちにお土産買ったりする文化があるのかと。
あと、東京の中国人が異常なまでに家電製品とか買ってるの見ます。
絶対、自分の家で使う分を超えているのでプレゼントかと思われます。
旅行に行くと恐ろしくお土産を頼まれる(ベトナム)
自分のパートナーが、今ベトナムにいて仕事などで年数回戻ってきます。
その度に、同僚やら友人やらから大量にお土産を頼まれています。
その買い物の量だけで、スーツケースパンパンになってます。
日本のもの買ってくれるので、いいコトですけどね。
最近豊かになった国の消費傾向
厳密には最近ではないですが、日本やアメリカに比べて発展が遅れた分、消費旺盛です。
お土産を頼んだモノもアパガード(1000円以上する歯磨き粉)とか、ちょっといいものなんです。
しかもベトナムの場合、物価が3~4倍違うから日本人が買うのとは訳が違います。
頼んだ人が、リッチな人というわけでもありません。
頑張ればなんとか手に届くいいものを、手にしようというフェーズです。
これは、バブル期の日本に近いものがあるのでは?
ミニマリストな国たち
一方でミニマリストな国なのは、西ヨーロッパのゲルマン系、北欧系の国々。
これらの国々は行ったことないので、参考資料をもとに。
一つ言えるのは、今の日本で会社員でいたければ、ミニマリスト向けの環境になっていません。
(フリーランスはもちろん自分次第なので自由)
なので、こういった国に移住しちゃうというのもミニマルを追求する手ですね。
ドイツ
ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか (青春新書インテリジェンス)を参考に。
最初だけ読むと、ただのケチじゃん笑
と思いますが、進めていくとただのケチとは切り捨てきれない。
例えばドイツ人は環境意識が高く、そこへの出費は惜しまなかったりするからです。
また、前回記事で述べたように、ドイツが今日の機能美デザインの元となっています。
それだけ、シンプルな美的感覚を持った国民たちです。
法律の力
人を動かすために最強の力を発揮するのが“法律”。
広告の最強形態も“法律”だと思っています。
どんなに、広告の力で人の行動を変えようとしても、法律にはかないません。
ドイツでは、就労時間を減らす法律が豊富。
- 閉店法という日・祝や遅い時間にお店を開けられない法律。
- 1日働ける労働上限時間がある。
などなど、国民を守るための法律が整備されています。
サービス水準が低い
本を読む限りでは、本当にクソとしか言いようのないサービスです。
例として、クライアントに対し名刺を投げつけて渡した話など書かれています笑
日本と反対で、受け手側の期待値も低いのでお互い様なところもあると。
一長一短ですが、効率面では間違いなく日本より優れていると言えます。
余計な残業が減る→時間に余裕が生まれると。
全部自分でやる文化
税率が高く手取り年収の低いドイツでは、みんな支出を減らそうとします。
だから、例えば蛇口取り付けまで自分でやってしまう。
(ドイツの家は、シンクや蛇口がビルトインでないとのこと)
労働時間が短く時間に余裕があるから、こういったことも可能になります。
長期休暇で自分を見直す
休暇は長めに取るのがドイツの基本とのこと。
仕事を忘れるための休暇で、仕事のことを本当に忘れられるのは2週間目から
とのこと。確かに一理ある。
時間に余裕があるから、余暇の過ごし方を買い物に逃げず、消費も少ない。
公園で過ごすのが好きなんですって。
中古品が豊富=リサイクル大国
蚤の市(フリーマーケット)が盛ん。
中古品を使うことにためらいがない。
一見、中古付きだとモノが増えそうです。
しかし、本当に使えなくなるまで使うから、ものは大事にされているのです。
リサイクル法という法律がここでも。
環境意識・チャリティー精神が高い
ここが、私含め日本人に最も足りてないところであり、参考にすべきところ。
まず、再生可能エネルギー比率が高い。
自然エネルギーに舵を切っており、そこへの投資を国民の税金で賄う。
わざと値段を引き上げて消費を減らすためでもあるという。
その値上げに対し、大多数の国民は文句を言わない。
環境意識でもありますが、この値上げはほぼチャリティーですよね。
日本で同じことされたら、どうなるでしょう…。
また、募金に対する意識も非常に高い。
ミニマリスト本を読んでいると、”見えない他人”のためにお金を使う意識が増して来るとよく読みます。
なかなか私たちの中にはない文化習慣です。
オランダ
消費やミニマリズムに関しては、ドイツに近いマインド。
オランダ式 簡素で豊かな生活の極意 (KKロングセラーズ)が参考。
捨てもしない
なぜなら、そもそも買わないから。
そして本当に寿命が来るまで、使い続ける。
“断捨離”などと言っているうちは、まだ甘いようです。
サイクリング大国
ドイツもサイクリング天国だそうですが、オランダが特に有名ですよね。
電車にもそのまま乗せて移動できると。
シェアサイクルも盛んなようです。
パリでもヴェリブというサービスがあり、東京でも都心では最近見かけるようになってますよね。
教育
つまり親が、子供に買い与えすぎない。
そういう風に、代々教育していくみたいですね。
ただのケチとも言えるけど、子供にお金の使い方、買い物の仕方を教えている。
こういうの学校で教えてもらえないから、親に教えてもらえないと自分で気づくまでわからないですよね。
古いものほど美しいと考える
ボロ自転車や、古い家。
築年数がすごいものに価値を感じてしまうようです。
古着的な感じでしょうか。
まあ、家に関しては自然条件もたぶんに影響しますが。
美術に対する意識は高い
ドイツや北欧に並んで、オランダのデザインは非常に有名です。
ケチなオランダ人も、花は愛でます。
消費はしなくても、心の豊かさは十分です。
買い物にはメモ
これは、単純にいい習慣だと思いました。
メモに、書いてあるものしか買わないからメモ忘れたら取りに帰るそうです。
無駄な買い物が絶対減りますよね。
家にいて、思いつかなかったものを買っても、家では使わない可能性も高いと。
デンマーク(&北欧諸国)
参考にしたHygge(ヒュッゲ) 北欧生まれの「世界一幸せなライフスタイル」実践法がデンマークについてなのでデンマーク中心に。
ヒュッゲというミニマリズムにちかいコンセプトがデンマークにはあります。
好きなモノや、好きな人に囲まれて、好きに過ごすこと。
団欒、幸福などといった言葉のニュアンスにちかいそうです。
ヴァイキング簒奪者の歴史→自国の資源に乏しい
中世には、ヴァイキングという海賊行為で北欧やアイスランドは有名です。
それは、自国資源に乏しかったから。
現在、ノルウェーは油田があるので、潤っていると思いますが。
結果的に、ノキアやエレクトロラックスなど電子機器が強くなった。
また、日本と反対に自国民が少ないから輸出による収益を早めに見据えていたと言えます。
日が落ちるのが早い
それと関係あるか知りませんが、早く家に帰って家族で団欒。
ろうそくをつけて、温かみのある空間を演出。
働くことより、そういった時間を一番大事に考えている。
そして、みんながそうだから、そんなことしても浮かない。
目の前のことを楽しむ
たとえば、読書してるとき、コーヒーを飲んでいるとき、のんびりしてるとき。
そういったとき、他のことを考えたりしてませんか。
仕事のこととか、今日の家事のこととか。
デンマーク人は、目の前のできことを全力で楽しむ。
ながら見とかしないんでしょうね。
日本
で、日本。
日本は近代化以前は、ミニマリストな国。
禅、わびさびなどミニマルなコンセプトがたくさん。
反対に西欧の国々をインスパイアしてしまってるくらいです。
スティーブ・ジョブズも禅に影響されています。
その結果が、アップルのミニマルで美しいデザインの製品です。
わびさび
不完全さの中に美しさを見出すこと。
割れてしまった食器も継ぎ足して使えば、なお美しい。
僕を含む多くの日本人がわかってないやつですね。
陰翳礼讃(いんえいらいさん)
谷崎潤一郎の名著。
暗さを愛する日本人の美徳を描いた、今風にいうとエッセー。
西欧が明るさを手にしようとしたのに対し、日本は陰影を愛した。
美しい感性は、西欧の今日の芸術デザインにも影響を与えている。
僕を含む多くの日本人がわかってないやつですね。
本1回読んだのですが、内容把握の方に苦心したのでもう1度読みます。
とまあ、シンプルでミニマルな美的感覚を我々はDNAレベルで持っていると。
現在のマキシマムな習慣は、近代化によって輸入されたものです。
今日の学び:日本人はミニマリストになれます!というかミニマリストだった。
お読みいただきありがとうございます。
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参考